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最低賃金の引き上げ決定を機に影響を考えてみる【参考:厚生労働省 中央最低賃金審議会】

こんにちは。

先日、厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会は、2017年度の最低賃金の目安を全国平均で時給25円引き上げ、848円にすると決めたと報道がありました。

そして、平成29年7月27日に答申がなされるようです。

 

パート社員やアルバイト社員にとっては、最低賃金以下の時給であれば、賃金が上がりますし、そうでなくても、最低賃金の上げ幅を目安に時給を引き上げる可能性が高くなるなど、それなりの効果は期待できそうです。

そもそも最低賃金とはなにか

最低賃金法に基づき、国が賃金の最低限度を定め、使用者はその最低賃金額以
上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度のことです。

ちなみに、最低賃金の提供を受ける労働者と使用者との間の労働契約で、最低賃金額に達しない賃金を定める場合は、その部分について無効となり、その向こうになって部分は最低賃金と同様の定めをしたものとみなされます。

 

最低賃金を決めるにあたっての直近での審議会の資料によると

平成29年6月27日に開催された第48回中央最低賃金審議会の資料には、塩崎厚生労働大臣から中央最低賃金審議会宛に、働き方改革実行計画(平成29 年3月 28 日働き方改革実現会議決定)に配意した調査審議を求める旨の資料が添付されています。

なお、働き方改革実行計画(平成29 年3月 28 日働き方改革実現会議決定)では・・・

最低賃金については、年率3%程度を目途として、名目 GDP 成長率にも配慮しつつ引き上げていく。これにより、全国加重平均が 1000 円になることを目指す。このような最低賃金の引き上げに向けて、中小企業、小規模事業者の生産性向上等のための支援や取引条件の改善を図る。

・・・と表記されており、これを踏まえた形で、決定に至ったものと考えます。

最低賃金の決定フロー

最低賃金の引き上げの影響を労働者側から見てみる

労働者から見たという表記をしておりますが、具体的には私の家族をベースに見てみます。

私の妻は、パートタイム社員です。ということから、給料計算は時給となります。

現在は最低賃金以上の時給をいただいていることから、昇給するかどうかはわかりませんが、今回の引き上げにより、昇給する可能性が高くなります。(前回も昇給実績あり)

一方、いわゆる税扶養の範囲内で働いていますので、実質は労働時間が減ることになります。身体にやさしい働き方になると捉えます。

ちなみに、私が所属している会社からは家族手当が支給されています。こちらについても、税扶養と同じ基準ですので、上述の通りその基準を超えないような働き方になります。

ただ、これを機会に、今一度、労働時間も含めた働き方を夫婦で考えてみることも重要ですね。

 

最低賃金の引き上げの影響を使用者側から見てみる

以前、飲食系の管理部門で勤めていたこともあることをベースに考えてみます。

一番大変なのは、オペレーションを回すうえでの、パートタイム社員、アルバイト社員の税扶養を意識した労働時間管理でしょう。

一般的に、パートタイム社員やアルバイト社員が多く勤めている飲食店は年末が大変忙しくなります。そして、時給↑、労働時間↓ことがきっかけに、収入調整によるシフトインしづらい状況となると、現場としては・・・

  • 新たにパートタイム社員やアルバイト社員を雇うか
  • 正社員に無理をさせるか、正社員を新たに雇うか
  • お客さまの受け入れを制限するか(予約受付を制限するか)

・・・を選択しなくてはなりません。

稼ぎ時であることから、ホント苦しい選択です。

 

また、以前も述べました通り、採用難易度は人口減と景気回復の影響もあってか、どんどん高まっている状況です。

なので、かなり前から、求人をかける必要が出てきます。となると、媒体コストや面接などの時間コストの上昇が避けられなくなります。

 

もちろん、仮に税扶養の範囲内とはいっても、人件費の上昇インパクトも大きいです。

ちなみに、今回は全国平均で時給25円の引き上げということ。

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一般的には、人件費は売上高の3割弱と言われています。つまり、1,000円のランチであれば、約300円が人件費として計上されるという感じです。

となると、今回の最低賃金引き上げで前年比+3%ということから、人件費が約309円。利益確保をするためには、売上高で1,030円にしなくてはなりません。売上高をあげるために、アップセルのための教育を実施したり、より良い商品の造成とそれに伴う値上げ、積極的なPRを展開するなど、生産性向上の取り組みが必要になってきます。

あるいは、他の部分(食材飲材原価、家賃他)のコストダウンを図って、利益を確保するなどをしなくてはなりません。

その他、給料に連動して、法定福利費の上昇もトータルでの人件費増も視野に入れる必要が出てきますね。

 

いずれにしましても、このような状況を前向きに捉えながら、労使がしっかりと手を組んで進めていくことがますます重要になっていくでしょう。

 

以上、「最低賃金の引き上げ決定を機に影響を考えてみる【参考:厚生労働省 中央最低賃金審議会】」でした。

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